‹ネゲブの流れ›-690-2022/2/27
「富の虚しさ」黙示録18:11~17a
「麻布、紫布、緋布を着て、金、宝石、真珠を飾りにしていた大きな都よ。あれほどの富が、一瞬のうちに荒れすたれてしまった。」ー黙示録18:16b~17a―
24日ロシアがウクライナに軍事侵攻し、攻撃や避難の様子がネット上に流れています。戦争は時間をかけて建てた物を破壊し、穏やかな日常を奪うものです。反戦の声が世界中で上がっていますが、この衝突には根深い歴史的問題があるようです。とにかく早期の停戦をと祈らされます。同時にやがて来る神のさばきを思わずにはいられません。大バビロン(=大淫婦)のさばきを学んでいますが、彼女から富を得ていた地上の商人たちの嘆きから、終末に備える生き方を考えましょう。
➀泣き悲しむ地上の商人たち。― 商人たちは大バビロンの極度の好色(贅沢)によって富を得ており(3節)、彼女が焼き尽くされることは商売相手を失うことで大きな嘆きでした。また不正な商売もしていたので、同様の苦しいさばきを受けるかもしれないと恐れました。地上の王たちのように、わざわいを避けて遠く離れて立って泣き悲しみました。
➁売り買いする商品の恐ろしさ。― 彼らの間で売り買いされた品物は、金、銀、宝石、真珠、麻布、紫布、絹、緋布、香木、象牙細工、高価な器具、肉桂、香料、香、香油、乳香、ぶどう酒、オリーブ油、麦粉、麦、牛、羊、馬、車、奴隷、人のいのちです。高価な品々とともに、奴隷、人のいのちとあります。肉体労働の奴隷と精神作業の奴隷で、人間の商品化です。大戦中の朝鮮人強制労働者や現在の技能実習生、さらには大企業の儲けのために認められた派遣労働者も人間の商品化です。
➂一瞬に荒れすたれる富。― 大淫婦も商人も豪華な建物に住み高級品を身につけ高価な美食を楽しんでいました。しかしその陰には体や心、命までも商品のように扱われた人がいました。ですからさばきとして最高級の熟したくだものも、はでな物、はなやかな物も消え失せると言われます。商人の嘆き「あれほどの富が、一瞬のうちに荒れすたれてしまった。」は富の虚しさを言い表しています。富の背後には必ず不正と腐敗と貧者の犠牲があります。さばきの時にはそれらの報いと反撃を受けるのです。「たよりにならない富に望みを置かないように!」
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